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株式会社花茂 代表取締役 大矢みな氏 ~長期的視点で始めた「理念経営」で、企業風土の改革を目指す~

目指したのは会社の風土改革

株式会社花茂の創業は1946年、戦後すぐの時期でした。私の主人の祖母が始めた花屋で、私が4代目になります。現在は市原と茂原で生花小売店を2店舗に加え、お庭のメンテナンス業やフラワースクール、それにフラワーギフトの加工卸売業といった事業を展開しています。 私が4代目として代表に就任したのが2005年。当時は会社全体が拡大志向にあったんです。けれど、売上は上がってもなかなか利益が上がっていかないとジレンマもあり、何かを変えなければいけないという思いはずっと持ち続けていました。その時期、もっとも気になっていたのが離職率の高さでしたね。これを何とかしないといけないと考え、2015年くらいから「企業風土」の改革に取組み始めました。今、振り返ると、当時の会社の空気はよくなかったですね。部門が6つあったのですが、それぞれに部門で連携することもないですし、話をすることもない。部門ごとに壁を作っている感じでした。そこで、まず部門を縮小し、さらに、部門を越えた活動を促す意味で「委員会活動」や「社内勉強会」を始めました。そういった目に見える形での改革を始めると「なぜそうするのか?」という疑問がわいてきます。だから、「経営指針書」を毎年作るようにしたんです。いわば「理念経営」を始めたことになりますね。

市原商工会議所が主催したセミナーへの参加が大きな転機だった

当時の自分を振り返ってみると、経営者として未熟すぎたと思います。「それではいけない」と考え、「人を活かす経営」を勉強し始めました。そのころに知ったのが「経営理念」の大切さでしたね。ちょうど同じ時期に、市原商工会議所主催で「日本で一番大切にしたい会社」の著者である坂本光司先生のセミナーがあったんです。そのセミナーを受講して「顧客満足度よりも社員満足度。まず社員満足度を向上させないとお客さまにも満足していただけない」という言葉に衝撃を受けたんです。そこから軸足を「社員満足度向上」に移して、いろんな本を読んだり、セミナーを受講するなどしました。そうやって培われた私自身の考えをまとめたのが「経営指針書」です。会社の理念だったり、ミッションだったり、要は会社の羅針盤を作りました。当然ですが、最初はまったく受け入れられませんでした。それでも毎年、アップデートしながら継続することで、少しずつですが浸透してきているという実感もあります。社内風土の改革を始めて2020年度で5年目なのですが。着実に変化してきている手ごたえもあります。今回の「市原で大切にしたい会社」表彰で大賞をいただいたのは、そういった取組みを評価していただいた結果だと考えています。表彰式の際に、社員7名と一緒に行ったのですが、みんな嬉しそうにしていたので、その表情が印象に残っています。

「キャリサポ」の活動などを通して、女性経営者支援を行っていきたい

2019年ははなも市原店のリニューアル、2020年10月には茂原店が移転リニューアルします。より地域の方に愛されるお店づくり、というのが基本姿勢だと考えています。新しいロゴを作って、企業スローガンも刷新し、「flower & more」としました。この先の豊かさをお花で伝え「ありがとう」があふれる社会づくりに貢献していきたいと考えています。だからこそ花茂は「ありがとうの伝達業」として、成長していきたいですね。 私の個人的な活動としては、市原商工会議所の「キャリサポ」の活動を継続して行っていきたいと考えています。「キャリサポ」は、女性起業家の支援活動しているのですが、そこで感じるのが、女性経営者で本当にきちんとやっている方はまだまだ少なくて、だからこそ少しでも力になりたいと考えています。自分の経験を伝えるというわけではなく、「場の提供」ですね。女性経営者が活躍する機会をもっと増やせることを目指して活動していきたいですね。 株式会社花茂は、地域のコミュニティの場としていつでもオープンな場を提供していますので、皆さま、お気軽に遊びにきてください。

会社概要

【基本データ】


会社名:株式会社花茂
住所:千葉県市原市白金町5丁目14番地5
TEL:0436-20-4187(代表)
HP:https://www.hanamo.co.jp/hanamo/