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株式会社 千葉三木商店 代表取締役社長 早川伸一氏 ~採用と後継者の育成が今後の課題です~

採用の課題を商工会議所へ相談に行ったのがきっかけ

株式会社千葉三木商店は、95年以上の歴史を持つ会社で、私自身は2代目の社長になります。ウチのような小さい企業の最大の課題は、採用と後継者の育成です。会社は人が構成するものですから、何とかしていい人材を確保したい。けれど、なかなか自社の魅力を発信し、認知してもらうのも難しい。そういった課題を解決するために商工会議所に相談にうかがったんです。すると、ちょうど「市原で大切にしたい会社表彰」の募集を行っていることを知り、応募しました。

「市原で大切にしたい会社表彰」とは、「経営理念をしっかりと持ち、経済環境に翻弄されることなく従業員や取引先、顧客、地域社会を大切にした『思いやりの経営』を実践することによって持続発展する企業」を表彰する制度です。自分の会社が選ばれるとは考えていませんでしたが、少しでも認知度が上がり、採用に結びつけることができたら……と考え、応募しました。すると、驚いたことに「奨励賞」をいただきました。自社の取組みが認めてもらえるのはうれしいことですし、たくさんの人にウチの会社を知ってもらうことにつなげたいと考えています。

コーディネーターから言われた大きなアドバイス

商工会議所の会員にはなっていましたが、経営について相談に行くのは初めてだったんです。それくらい採用について、大きな障壁に感じていました。そのときにコーディネーターの戸村さんに言われたのが「社長、若い人の採用にこだわらずに、もっと年齢制限を高めにしてもいいんじゃないですか?」という言葉。

当時、私自身は採用するなら若い人はないという固定観念に縛られていたんですね。でも、よくよく考えてみれば、私自身もそれほど若くないのに仕事を続けています。社会全体を見ても、元気な高齢者の方が多くいらっしゃいます。だったら、若い人にこだわる必要もないのではないか、と。それからは年齢制限をアタマから外して採用活動を行うようになりました。

ある程度の年齢に達した方でも仕事さえできればいい、という考え方ですね。そういった考え方だから、定年制度もありませんし、自分が納得するまで働いていただきたいと考えています。実際、80歳を過ぎた人でも働いていますから。定年ではなく引退のようなイメージで考えています。

後継者の育成と市原の会社とのビジネスマッチング

株式会社千葉三木商店では、業務効率化に取組み残業をほぼなくす施策を実施したり、市原の交通刑務所や特別支援学校と協力し、受刑者や障がい者の就業支援を継続的に実施しています。その他にも、月次で会社の決算書を社内に掲示し、社員全員が確認できるようにする取組みなども行っています。風通しのいい職場環境を構築することで、社員がやりがいや生きがいを感じてくれる会社にしていきたいと考えています。

現在の最大の課題は、後継者の育成でしょうね。ただ、そのためには後を継いでくれる人が「継ぎたい」と感じてくれるような会社にしないといけません。できる限り借入金をなくし、事業の柱をしっかりと構築してから渡したいですね。「こういう会社になったからやってください」と胸を張って言える会社にしたい。それが今の目標です。

今後、商工会議所や産業支援センターとはさまざまな部分で連携を強めていくべきだと感じています。その中で期待したいのがビジネスマッチングですね。市原市の中小企業同士を結び付けるような施策で、新しい何かが生み出されることを期待しています。

会社概要

【基本データ】


会社名:株式会社千葉三木商店
住所:〒290-0011 千葉県市原市能満2053-20
TEL:0436-75-2811
FAX:0436-75-2814
HP:http://www.chiba-miki.co.jp/