環境の未来を見据えた事業展開。産業廃棄物処理を通して、様々な環境問題に取り組む
杉田建材株式会社は、1969年に創業し、今年で創業56年を迎えます。創業当初は、千葉県の良質な山砂や砂利の販売など、地域資源を活かした事業を展開しておりました。その後、採取跡地を活用し、1985年6月に弊社初の廃棄物処理事業となる埋立最終処分場の操業を開始しました。
現在の最終処分場の敷地面積は約21万平方メートル、許可容量は513万立方メートルです。どのぐらいの容量か見当がつきにくいかもしれませんが、東京ドーム4つ分と考えていただければ、想像に難くないかと思います。その後、お客様のニーズに応えるために、杉田グループ全体で焼却炉が2基、破砕機が3機、堆肥化処理施設や収集運搬など廃棄物処理の幅を広げてきました。
産業廃棄物処理事業の中でも、有害廃棄物の無害化処理は弊社の特徴的な事業です。2013年には環境省より「低濃度PCB無害化処理認定(熱分解)」を取得しました。PCBとは、ポリ塩化ビフェニルの略称で、人工的に作られた化学物質です。電気絶縁性や耐熱性に優れているため、電気機器の絶縁油や熱媒体などに使用されていました。しかし、毒性があることが分かり、現在は製造・輸入とも禁止されています。その一方で、現存するPCBを含む使用済みの機器は適切に処理しなくてはなりません。
認定取得当時、北は東北地方、南は中国地方など全国から依頼がありましたが、現在は首都圏内からの依頼が中心です。専用車両による運び出しから運搬、市原サーマルセンターの適切な無害化処理を一貫して行うことが出来ます。都心の狭いビルからの運び出しや、夜中の作業など困難な現場も多いですが、国が推進している「残留物質等の根絶」に貢献しています。
また、食品残さを回収して再資源化するリサイクル事業では、主に市内の学校給食の食品残さを市原マテリアルセンターで堆肥化し、農家や卸業者等へ販売しています。その他、廃棄物を焼却した際に発生する排熱を活用したミョウガのハウス栽培、石油販売事業、約2.5ヘクタールの土地で行うソーラー発電事業など、現在は多角的な視点から環境問題に取り組む企業として、地域と環境に貢献しています。


産業廃棄物処理事業者の抱える「近隣地域からの理解」「人材採用」。地域との交流と市原市南部の雇用創出
一般的に産業廃棄物処理事業者は「近隣地域からの理解」が課題と言われています。地域の理解があってこその事業であることを常に意識しております。
近隣町会の視察は毎年続けており、それ以外でも、施設の見学や視察のお申し出があった場合には、随時対応しています。また、地域の学校での環境学習にも関わり、課外授業などの受け入れも行なっています。
こうした地域との連携は、表面的な取組ではなく、弊社の強みの源泉ともなっていると感じています。
また、そうした取組みが地域の雇用の創出にもつながっていると考えています。少子高齢化もあり、人材採用には苦戦しておりますが、従業員の6割は市原市民です。親子や兄弟での就職も見られます。南市原から離れずに働ける喜びを広め、今後も近隣地域の雇用創出を担って行きたいと考えております。
あるがままの姿を申請、表彰されたことは驚きと喜びが
最後になりましたが、これまで毎年1月に商工会議所によって行われる新春賀詞交歓会で、遠目に眺めていた表彰企業に我々が選出されたことに、驚きと喜びがあります。
「市原で大切にしたい会社表彰制度」にあるがままの姿で申請し、それが認められたということは、大変光栄に思っております。今後も、商工会議所を通じた他業種との交流を深め、他企業の皆様と共に人材不足などの課題に取り組んでいければと考えております。
会社概要
【基本データ】
会社名:杉田建材株式会社
住所:千葉県市原市万田野26番地
TEL:0436-96-1311
HP:http://www.sugita-group.com/sugita_kenzai/