経営理念は「安全」「品質」「納期」。常識にとらわれず、無駄を省きストレスのない企業づくりを目指しています。

雅プラント設備株式会社は、1992年８月に「雅工業」として創業致しました。創業当時、私は22歳でした。調度、バブルの終わりかけくらいでしたが、当時は駆け出しだったので、バブルが崩壊するも何も、失うものはありませんでしたね。創業までの経緯は、高校卒業した後、進路に迷っていた時期に仲のいい先輩から声をかけてもらい、この業界に飛び込みました。事業を始めた頃は、取引先は一社依存で、何とかお仕事を回して頂いていました。絶対にそういう時期は必要です。ひたすら努力と我慢。でも、ある程度頑張ると、自分の中で不平不満が出てくるわけですよ。言い換えれば「向上心」。もっと変わりたい、現状に満足できない。だけど今のままでは何も変わらない・・・。そうしたらリスクをとって勝負するしかないじゃないですか。社長って言っても従業員３～５人ですので、大企業の部長さんと比べれば、どうしても立場は弱い。権限もお給料も向こうが上。そうすると反骨精神で、「覚えてろ」みたいな感覚で頑張りました。当時は「社長」って呼ばれるのが気恥ずかしかったのですが、頑張った甲斐あってか、1994年には有限会社化、2007年には現在の社名に変更し、プラント配管のほか、重量物据付、足場組立、塗装、保温鈑金、土木工事等、お客様のご要望にお応えできるまで成長しました。

大切にしたい会社エントリーの経緯、受賞後の感想

正直、賞の存在を知らなかったんですよ。エントリーしようもなにも、たまたま商工会議所さんから制度の紹介をいただかなければ、意識していませんでした。ただ、いざエントリーしたら、他の企業さんとの競争が始まるわけじゃないですか。そうなると燃えますよね、負けたくないなと。やはり地場で商売をやらせていただいて、地元の五井グランドホテルで表彰していただいて、丁度創業30周年のタイミングでしたので、非常に嬉しかったですね。働いている従業員も、公的な第三者から認められたという意識が少なからずあると思いますし、誇りじゃないですけど、うちで働いていてよかったなとか、これからも頑張ろうと思ってもらえたらいいですね。

当社は、ユニフォームやオフィス、インテリア、工場、社用車のカラーリングなど、一貫して「見栄え」にこだわっています。いわゆる「ビジュアル」ですね。この業界、人気ないんですよ。夏は暑いし、冬は寒い。若い人がやりたくない職業になってしまいがちなので、見た目に力を入れた「ブランディング」を強化しています。若い人を集めるための武装ですね。私自身、会社員の経験がないので、他社さんと比較できないのですが、実際、弊社の車両が市内を走っていると、「雅さん、また見たよ！」なんて声を掛けられますし、大手企業さんの敷地内に入る時も、守衛さんから「あ、雅さんですね」と覚えてもらったりしています。細かいところにも気を配りつつ構築した弊社のブランディングが、今回の受賞でさらに磨かれていくと思います。

 

弊社が取り組む「人を大切にする活動」とは

特に従業員に対しては、ストレスのない職場づくりを心がけています。ストレスの内容は一人一人違いますし、その人しか分からない。従業員の様子を、他の従業員にも聞きながら、その人と話をする。カウンセリングっていうとおこがましいですが、悩みがあるならその内容を聞いて、確認することが大切です。確認するってことは会社に対してプラスになるんですね。やる気があるのかないのか、辞めるのか辞めないのか。そういう時はある程度閉ざされた部屋で、二人きりで話すのが一番良いです。コロナ前は「ちょっと居酒屋行くか」だったんですが、とにかく手遅れになる前に。一番困るのが、ある日急にいなくなってしまうこと。そうなる前に、働く環境整備をすることです。

従業員に社会保険、労働保険の仕組みを教えて、社会人として教育もしています。もちろん裏切られることもあります。しかし、ただの石ころがダイヤモンドンドにように磨き、丹念に人を育てています。他所の会社が見向きもしなかった人材が弊社に来たら光り輝く人材になれば素晴らしいですよね。もっと言えば、嫌なことをやらせても人は頑張らない。その人に「やりたい事ないの？　興味ある事って何？」と問いかけて、じゃあ新しい会社作っちゃおうかって。弊社は飲食業も手掛けていますが、今後は、企業が柔軟に対応していく事が大切です。組織としてプロフェッショナルな人材がどれだけいるか。それに、これからは女性に人気がない企業ではだめですよね。そのために、弊社では女性用トイレも各階に設置しました。必要な投資を行いつつ、人を育てながら、今後も成長していきたいと思っています。